機械設計技術者試験の科目の一つである、
設計管理の中の、
設計者の時間生産性についての、
オリジナル勉強資料を公開いたします。
機械設計技術者試験合格を目指される方の
お役に立てればと思っております。
機械設計技術者試験 3級
の受験を目指されている方は、
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オリジナル勉強資料
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設計者の時間生産性
設計部門の設計者の時間生産性に関する次の
2つの文章の空欄に適切な語句を下記から
選択せよ。
(空欄部は太字・赤太字と仮定します。)
①マネジメント面の設計生産性
設計者の本来業務時間は、全設計時間(投入
時間)の30~50%程度と言われている。
従来、設計者が本来業務に専念できることを
主眼において、付帯業務の低減を図り、本来
業務時間の比率を拡大してきたが、設計技術
者の時間生産性との関係から、本来業務時間
中の成果(設計内容)を重視していかなければ
ならない。
その設計部門における時間生産性を決定する
要因は次の式で表される。
上の式で明らかなように、時間生産性を向上
させる活動とは、設計者一人ひとり、いかに
短い時間で量的かつ質的アウトプットを出せ
るようにするかを追求する活動と捉える。
はじめに、
に着目すると、
時間生産性を追求するには、量的指標として
把握できる直下率(オーダー仕事率)をいかに
高めるか、すなわち付帯業務を出来るだけ低
減し、本来業務にかける時間をいかに創出す
るかが、第一の課題と言える。
このように捉え直すと、これまで本来業務時
間の捻出を追求してきた理由をここに見るこ
とができる。
に着目すると、
これは一定時間内の仕事の結果としてのアウ
トプット、すなわち設計内容の良し悪しであ
り、これを有効性と表現している。
仕事に対する価値は、労働時間の長さではな
く、仕事の成果(設計内容)、価値あるアウト
プットこそ最も重視されなければならない。
時間をかけた割に、内容が粗末であっては、
有効性が高いとは言えない。
従って、時間生産性を問うなら、スピーディ
ーで確実なアウトプットが要求される訳で、
これが第二の課題といえよう。
また近年では情報技術(IT)の発展を受け、
「質の良い設計」をいかにスピーディーで
確実にアウトプットしていくかが、ますます
重要になっている。
②設計生産性の求められる背景
「設計管理」は本来、設計技術部門の生産性
を高めるためのものであり、今まで述べてき
たことは、マネジメントの観点から見たその
方法の一つである。
しかし生産性について考えるときに、なぜ
設計生産性という見方が重要になってきてい
るか、その背景を認識しておかなければなら
ない。
企業の重点部門として設計技術部門の人的な
充実・強化が図られてきたかについては、い
ろいろな理由があるが、設計部門を取り巻く
環境からのものとして次の点が指摘される。
(01)企業は絶えず成長を指向する中で、新分
野開拓に挑戦し限界を突き破るために、
設計など技術部門を一貫して強化して
きた。
(02)市場の要求が多様化し、これに応えるた
めに製品の多品種化・個性化が必要にな
ってきた。
(03)製品ライフサイクルの短縮化傾向から、
次々と新製品開発が必要になってきた。
(04)製品のシステム化、技術の複合化の発展
に伴って、多岐にわたる専門技術者が必
要になってきた。
(05)環境適合設計や機械安全設計への対応が
シビアになってきた。
(06)生産上の課題が上流部門の設計に遡って
追及されるようになってきた。また、
設計技術部門は経営の要であるとの認識
が強くなってきた。
(07)ハード設計のみならずソフト設計も必要
になってきた。
(08)生産工場の海外展開に伴って、外国工場
でも製品企画や設計が行われるようにな
ってきた一方、日本にある本社工場でそ
れらと連携しながら、さらに進んだ次の
時代の製品開発や高付加価値設計が必要
になってきた。
これからもこれらの傾向が続くと思われる。
このことを裏返してみると、経営全体の立場
からは、設計技術部門にかかるコストの負担
が次第に重くなっているということである。
また、設計活動の良否が経営全体に及ぼす
影響が大きくなってきている。
パソコン閲覧用資料(印刷用)
設計者の時間生産性
私が過去に受験勉強した資料で
不足たくさんあると思います。
そこはご容赦いただければと。
それと、クセ字もすみません。
クセが強すぎて一部の同僚には
「シマ字」と言われてました。
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注意事項・お知らせ
著作権について
日本機械設計工業会様に著作権などの点で
ご相談させていただいた結果、
機械設計技術者試験の過去問題をベースに、
問題内の数値等を少し変えさせていただいた
類似のオリジナルな問題にしています。
過去問題そのままを掲載はしていません。
科目名称について
科目の名称は過去と現在とで多少違いが
ございますが、内容は概ね違いありません。
私のブログ内では過去の名称のままで
記載させていただくことをご了承ください。
まとめ
機械設計技術者試験は
とても難しい試験です。
試験合格のため以外にも、
日々の設計業務のためにも、
勉強することに意味ありです。
是非とも挑戦して欲しいです。
頑張ってくださいね!
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。