機械設計技術者試験の科目の一つである、
小論文について、
オリジナル勉強資料を公開いたします。
機械設計技術者試験合格を目指される方の
お役に立てればと思っております。
機械設計技術者試験 3級
の受験を目指されている方は、
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機械設計技術者試験 (3級) はこちら。
小論文とは
小論文とは、
自分の意見や主張をまとめるもの
ということです。
したがって幼いころから書き慣れている、
作文とは違うということを理解しなければ
ならないのです。
作文は自分の気持ちや感情を感情豊かに
表現することが求められます。
理系・文系を問わず小論文を書いたことが
ない人は多いんじゃないかと思います。
私も文系高校出身で大学も行ってないので、
小論文なんて書いたことがなかったです。
自分なりにいろいろ調べた小論文対策の
ポイントをご紹介させていただきます。
少しでもお役に立てたら嬉しいです。
小論文作成のポイント
テーマ
毎年のように選択肢に含まれるテーマ
「技術の伝承」
「設計者の育成」
「設計の効率化」などなど、
毎年3テーマぐらいの中からテーマを選択
して小論文を作成する出題方法です。
上記のテーマに関して事前に何パターンか
ご自分で練習を兼ねて作成しておくと良い
と思います。
出題されたテーマで多少ニュアンスが
異なっていたとしても、アレンジして
小論文を作成することもしやすと思います。
冒険してインパクトを付けたいなら、
出題されたテーマを無視して、
「〇〇はさておき、技術の伝承とは、、」
みたいなことも可能かもしれませんが、
博打になるのでお勧めはできません。。
日頃の設計業務での実体験されたことや、
取り組まれている効率化・標準化・教育
などであれば、実体験に基づいた内容の
小論文を作成しやすいと思います。
日頃の業務においても小論文のことも
少し意識しておいたら良いかもですね。
構成
冒頭でもお伝えしましたように、
小論文は作文とは違います。
以下のことを注意して作成してください。
起承転結 ← NG
起:状況
承:発展
転:一転
結:まとめ
書かれる内容や構成によりけりで、
起承転結に当てはめて書くことが可能な
場合もあると思いますが、作文や小説的に
なってしまうことが懸念されるため、
できれば使わない方が良いようです。
序論、本論、本論、結論 ← OK
①序論:前置きと結論
②本論:体験や具体例など
③本論:理由やデータや引用など
④結論:最終的な結論を述べる
②と③は逆でもいいと思います。
段落
書き出しは1マスあける。
区切り部分は改行して1マスあける。
序論、本論、本論、結論の区切りは、
1行あけて改行するぐらいでも良いです。
一貫性
書き出しと書き終わりの内容の整合性。
書き出しの趣旨との一貫性が重要です。
思いつくがまま筆を走らせていると、
ついつい思わぬ方向へ逸れて行ったりして、
辻褄合わせが必要になったりします。
整合性の取れた一貫性のある文章にするには
あらすじの構成を最初にキーワードだけでも
書き出しておくと良いと思います。
書き出しのインパクト
「〇〇は××である。」など、
いきなり結論を断定的に書くとかです。
「お~い、あの資料どこやった?」など、
いきなり話し言葉から切り出すとかもです。
実は私、「お~い、」のやつ使いました。。
しかしながら、
口語体(話し言葉)は、
あまり使わない方が良いらしいです。
文語体(書き言葉)が良いらしいです。
手堅く文語体で統一するのも良し、
冒険して口語体で切り出すも良し、
ご検討されてみて如何でしょうか。。。
ただし口語体は基本的にNGっぽいので、
書き出しの一発だけにとどめておく方が
良いかと思います。
読みやすい文章の長さ
あまりにも長い文章は読みにくいです。
息継ぎなしで一気に読み切れるぐらいの
長さで「。」を付けて区切る方が良いと
思います。
表現方法
「です・ます調」は使用しない
×「~です」
×「~ます」
「だ・である調」で書く
〇「~だ」
〇「~である」
口語体 → 文語体
「ら抜き言葉」
×見れる → 〇見られる
×食べれる → 〇食べられる
「い抜き言葉」
×してる → 〇している
×食べてる → 〇食べている
「だ抜き言葉」
×大丈夫と思う → 〇大丈夫だと思う
×賛成と思う → 〇賛成だと思う
「接続詞」
×だから → 〇したがって
×だけど → 〇けれども
×でも → 〇しかし
×あと → 〇また・さらに
×なので → 〇そのため
×とか → 〇や・等
オノマトペは使用しない
擬声語・擬態語・擬音語・擬状語です。
「擬声語」
×ワンワン吠える → 〇犬が吠える
「擬態語」
×テキパキ → 〇素早く・迅速に
×コツコツ → 〇着実に・堅実に
×ギリギリ → 〇余裕がない・直前
「擬音語」
×ザアザア降る → 〇激しく降る
×スラスラ話す → 〇流暢に話す
「擬状語」
×イライラする → 〇苛立つ
×ドキドキする → 〇緊張する
同じ言葉を重複使用しない
×過半数を超える
×いまだに未解決
×被害を被る
×馬から落馬した
倒置法は使用しない
×頑張ろう!いつまでも。
インパクトはありますが文学的表現の為、
小論文では「倒置法」はつかいません。
体言止めは使用しない
×窓辺に飾ろう、美しい花。
語尾を名詞や代名詞などの体言で止める
表現方法で、リズムが変化して引付ける
ことができますが、論理的な表現には
ならない為、
小論文では「体言止め」も使いません。
比喩表現は使用しない
「直喩」
×まるで神のようだ
「~ようだ」,「たとえば~」の表現。
「暗喩」
×彼は歩く国語辞典だ
なにかに例える表現。
「擬人法」
×風が頬を撫でる
人間以外のものを人間に例える表現。
比喩表現はいずれも主観的表現で、
客観的な論理展開を必要とする小論文に
向いていません。
カタカナは必要最小限に
×イス → 〇椅子
×キズ → 〇傷
×ケンカ → 〇喧嘩
×カバーする → 〇補う・援助する
×スピーディーに → 〇迅速に
×ショックだ → 〇衝撃だ
省略表現は使用しない
×スマホ → 〇スマートフォン
×ネット → 〇インターネット
×バイト → 〇アルバイト
×就活 → 〇就職活動
×部活 → 〇部活動
略語も使用しない
×WHO → 〇世界保健機関
×GDP → 〇国内総生産
×UN → 〇国際連合
呼称表現
×自分・僕 → 〇私
×お父さん → 〇父
×お母さん → 〇母
×おじいちゃん → 〇祖父
×おばあちゃん → 〇祖母
×お兄ちゃん → 〇兄
×お姉ちゃん → 〇姉
×おじ → 〇叔父
×おば → 〇叔母
「~と思う」は多用しない
小論文では自分の意見をはっきり主張する
必要がありますので、「~と思う」では、
自身なさそうにな表現になります。
「~だ」・「~である」のように、
断定する方が自信ある表現になります。
「~と考える」・「~と感じる」も同様に
使用頻度を注意する必要があります。
その他
文字数
機械設計技術者試験の小論文作成で必要な
文字数は1000~1500文字です。
最低9割の1350文字以上の文字数になるよう
努力して作成ください。
「、」,「。」,「・」,「(」,「)」,
「「」,「」」等は1文字になるので、
1マスに記入します。
「。」と「)」や「」」が連続する場合は
1マス内に「。)」,「。」」のように
まとめて記入します。
また「)」,「」」は
行頭に置くことができない為、
行末のマスに直前の文字と合わせて
2文字一緒に記入します。
促音の「っ」や、
拗音の「ゃ」,「ゅ」,「ょ」も、
1マスに1文字として記入します。
数字とアルファベット
機械設計技術者試験の小論文の用紙は
横書きなので、漢数字でも算用数字でも
どちらでも問題ありませんが、
統一されていることが必要です。
ちなみに縦書きの原稿用紙では漢数字しか
使用することができません。
算用数字とアルファベットの小文字は、
1マスに2文字記入します。(左詰め)
アルファベットの大文字は
1マスに1文字記入します。
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・文字数
・数字
・アルファベット
注意事項・お知らせ
著作権について
日本機械設計工業会様に著作権などの点で
ご相談させていただいた結果、
機械設計技術者試験の過去問題をベースに、
問題内の数値等を少し変えさせていただいた
類似のオリジナルな問題にしています。
過去問題そのままを掲載はしていません。
科目名称について
科目の名称は過去と現在とで多少違いが
ございますが、内容は概ね違いありません。
私のブログ内では過去の名称のままで
記載させていただくことをご了承ください。
まとめ
機械設計技術者試験は
とても難しい試験です。
試験合格のため以外にも、
日々の設計業務のためにも、
勉強することに意味ありです。
是非とも挑戦して欲しいです。
頑張ってくださいね!
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。