【機械設計技術者試験】 普通科文系出身で1級合格した勉強資料公開! | シマブロ@機械設計
機械設計資料/ 産業機械/ 産業機械とは を新規投稿しました。 (2024.02.02)

表面性状(仕上げ記号)

試験勉強資料

機械設計技術者試験の科目の一つである、
機械製図の中の、
表面性状(仕上げ記号)についての、
オリジナル勉強資料を公開いたします。

機械設計技術者試験合格を目指される方の
お役に立てればと思っております。

機械設計技術者試験 3級
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オリジナル勉強資料

スマホ閲覧用資料

表面性状(仕上げ記号)

図に示したかさ歯車の図に、下表に示す
仕上げ(表面性状による粗さ)を施したい。
それぞれの対象の面に指示記号を
図示せよ。
また、
穴の軸直線データムAとし、
歯車の左側面(ボスの左側)の
円周振れ公差0.02[mm]以内に
おさめたい。
幾何公差の指示記号も図に記入せよ。

対象面表面性状による
粗さRaの値
1.6
6.3
3.2
6.3
6.3
6.3
その他の面25
指示する表面性状

表面性状(表面粗さ)の種類

従来の仕上げ記号とRa,Rz,Rzjisとの関係
表面性状(表面粗さ)一覧表 [新旧JIS対応表]

従来の
仕上げ
記号

算術平均粗さ
Ra
最大
高さ

Rz
(旧Ry)
十点平
均粗さ

Rzjis
(旧Rz)
Rz
Rzjis

の基準
長さ

ℓ[mm]
標準
数列
カットオフ値
λc [mm]
標準数列

精密
仕上げ

0.012 a 0.08 0.05 s 0.05 z 0.08
0.025 a 0.25 0.1 s 0.1 z
0.05 a 0.2 s 0.2 z 0.25
0.1 a 0.8 0.4 s 0.4 z
0.2 a 0.8 s 0.8 z 0.8


仕上げ

0.4 a 1.6 s 1.6 z
0.8 a 3.2 s 3.2 z
1.6 a 6.3 s 6.3 z


仕上げ

3.2 a 2.5 12.5 s 12.5 z 2.5
6.3 a 25 s 25 z


仕上げ

12.5 a 8 50 s 50 z
25 a 100 s 100 z 8

素地の
まま

使用

50 a 200 s 200 z
100 a 400 s 400 z
仕上げ状態の種類
状態記号内容
精密
仕上げ
精密仕上げは精密な面での
加工で、専用の加工法により
仕上げます。
Ra0.2μm程度で、
研削、ラップ(研磨)、バフ、
研磨加工などによって

仕上げます。
コストは高くなります。

仕上げ
上仕上げは精密な仕上げ面や、
H7/g6などの軸のはめあい面
です。
目安はRa 1.6μm程度です。
摺動面はめあい

仕上げ
並仕上げは一般的な加工面で、
旋盤やフライス盤を使用して
経済的に加工できます。

目安はRa 6.3μm程度です。
基準面取付面

仕上げ
荒仕上げは重要でない面
粗くていい場合に使います。
目安はRa 25μm程度です。
削れてしまう面
仕上げ
なし
素材のままで使用します。
仕上げ状態の種類
代表的な表面粗さの求め方
求め方図示方法内容
算術
平均
粗さ
Ra
指定された長さにおける凹凸の
差を平均して示した数値です。
最も一般的に使用される指標で、
平均値をとるために突発的に
発生したキズなどの影響が
小さくなります。


<目安>
キリやドリル穴Ra6.3程度
リーマ穴Ra3.2程度
旋盤加工Ra0.1~12.5程度
Ra 25
ほとんど生地のままでよい
Ra 12.5
機能上あまり精度を問わない
表面の指定

Ra 6.3
一般的な切削面
Ra 3.2
軸と穴を組み合わせる面
または固定部

Ra 1.6
精密を必要とする取り付け面
Ra 0.8
高精度を必要とする仕上げ面
または集中荷重を受ける面
最大
高さ
粗さ
Rz

(旧Ry)
指定された長さにおいて
最も低い凹部分と最も高い凸の
部分の差をとる方法
です。
1ヶ所のキズがあっても問題となる
場合には、この方法がとられます。

十点
平均
粗さ
Rzjis

(旧Rz)
指定された長さにおいて
最も低い凹から5番目までと
最も高い凸から5番目までの
計10カ所の平均をとる方法
です。
代表的な表面性状(表面粗さ)の求め方
年代別表面粗さパラメータ

算術平均粗さ:Ra   → Ra → Ra
最大高さ粗さ:Rmax → Ry → Rz
十点平均粗さ:Rz   → Rz → Rzjis


表面粗さのパラメータは、
JIS B 0601に規定されていますが、
1982年に制定され、
1994年2001年に改定されています。
それぞれで大きく異なるので、
違いを理解しておく必要があります。

年代によって意味が違うので、
どの年代に描かれた図面なのか
十分に注意する必要があります。

表面性状の図示方法

本来の図示方法
表面性状の本来の図示方法

表面性状の全ての管理項目を網羅した
上図の方法は情報量が多過ぎて、
図面上に全てを記載するのは
得策ではありません。

ですので、
一般的には省略してよい項目を全て省略し
簡略化した表示方法が用いられています。

簡略化した図示記号
要求事項除去加工の
有無を
問わない
場合
除去加工を
する場合
除去加工を
しない場合
指示なし

簡略図示



指示する
表面性状(表面粗さ)の基本の図示記号

ちなみに、
除去加工とは、
金属材料の不要な部分を除去して
目的の形に加工する方法です。

要求事項の指示方法
要求事項の指示方法
筋目方向の記号
引用:株式会社キーエンス (粗さ入門.com)
表面性状の図示例
図面上で外形線によって
表された全表面(6面)に適用する
表面性状の要求事項の例
図面およびその他の製品技術文書における指示
引用:株式会社ミスミ (技術情報)

各種加工法による粗さの範囲

各種加工法による粗さの範囲

算術
平均
粗さ
Ra

0.025 0.05 0.1 0.2 0.4 0.8 1.6 3.2 6.3 12.5 25 50 100
最大
高さ
Rz
0.1
-S
0.2
-S
0.4
-S
0.8
-S
1.6
-S
3.2
-S
6.3
-S
12.5
-S
25
-S
50
-S
100
-S
200
-S
400
-S
基準
長さ
の標
準値
[mm]
0.25 0.8 2.5 8 25
仕上げ記号
鍛造               精密  
鋳造               精密  
ダイ
カスト
                       
熱間
圧延
                   
冷間
圧延
               
引抜キ                    
押出シ                    
タンブ
リング
                   
砂吹キ                      
転造                      
正面フ
ライス
削り
          精密      
平削り                    
彫削り
(立削り
を含む)
                   
フライ
ス削り
          精密      
精密
中グリ
                   
ヤスリ
仕上
          精密        
丸削り     精密
中グリ           精密        
キリ
モミ
                     
リーマ
通シ
        精密          
ブロー
チ削り
        精密          
シェー
ビング
                   
研削     精密      
ホーン
仕上
    精密              
超仕上 精密                    
バフ
仕上
  精密            
ペーパ
仕上
    精密                
ラップ
仕上
精密                    
液体ホ
ーニン
    精密              
バニシ
仕上
                     
ローラ
仕上
                     
放電
型彫
                 
ワイヤ
ーカッ
ト放電
                     
化学
研磨
        精密          
電解
研磨
精密              

パソコン閲覧用資料(印刷用)

表面性状(仕上げ記号)

私が過去に受験勉強した資料で
不足たくさんあると思います。
そこはご容赦いただければと。
それと、クセ字もすみません。
クセが強すぎて一部の同僚には
シマ字」と言われてました。

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注意事項・お知らせ

著作権について

日本機械設計工業会様に著作権などの点で
ご相談させていただいた結果、
機械設計技術者試験の過去問題をベースに、
問題内の数値等を少し変えさせていただいた
類似のオリジナルな問題にしています。
過去問題そのままを掲載はしていません。

科目名称について

科目の名称は過去と現在とで多少違いが
ございますが、内容は概ね違いありません。
私のブログ内では過去の名称のまま
記載させていただくことをご了承ください。

まとめ

機械設計技術者試験は
とても難しい試験です。
試験合格のため以外にも、
日々の設計業務のためにも、
勉強することに意味ありです。
是非とも挑戦して欲しいです。
頑張ってくださいね!

最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

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